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研究課題

再養育療法の定義

母親の情緒応答性を高め、母子間の基本的信頼関係が再構築されるように治療構造を整え、母親に子供(患者)を再養育させることにより、家族病理の修正、および患者が主体的に問題にかかわることができる自我を育てることを目的とした治療法。

情緒応答性とは

近年の乳幼児研究により、母親(ないし母親的養育者)と乳幼児の間には、明らかにパターン化された情緒の信号システムが存在していることが明らかにされている。
情緒応答性とは、母親(ないし母親的養育者)が、乳幼児が表現する情緒信号を的確に読み取り、適切に応答することを意味している。
乳幼児の心的発達にとって、極めて重要であることが認識されている。

著書:拒食と過食は治せる

記憶と退行、心理的回復過程について
(仮説)

健康な人における記憶は楽しいこと、嬉しいことの記憶が記憶の層の浅い部分にあり、辛かったこと、苦しかったことの記憶は深層に沈んでいる。心の病の患者においては、その逆で、辛かったこと、苦しかったことの記憶が浅いところにあり、容易に記憶の中に蘇る。楽しいこと、嬉しいことの記憶は深層に沈んでいて、なかなか想い出せない。
人は退行することにより、発達過程の中で満たされなかった思いを時間・空間を超越して、その退行した発達年齢の時期に満たされた喜びの思いとして、辛い記憶が楽しい記憶に置き換わっていく。そして、心が暦年齢に向かって発達していく。即ち、心理的な病的要素の強い患者においては、治療経過の中で退行した時期がなければ本当の心理的治癒は生じ得ない。

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